著者の慧眼に拍手を贈る
「日本に多数いるような小金持ちではなく、香港の大金持ち、いわゆる華僑投資家は何故かくも大富豪の地位を占め続けることができるのか!?」
この個人投資家をはじめとして多くの人たちが関心を寄せている疑問に対し、本書は明確かつ懇切丁寧に答えてくれている
本書が注目に値する最大の理由は、よくありがちな自ら実地で経験したこともないのにそれらしく語る理論屋とは一線を画し、実際に証券マンとして華僑投資家に対し営業することで彼らの投資手法のエッセンスを学び、かつ自らもそれらを用いて投資に成功した経験を基に書かれたものであるため、信憑性の点において十分信頼に足るといえるからである
華僑投資家に共通する7つの投資の鉄則
その中でとくに私が深い示唆を与えられたのは、「経済的合理性を第一に考える」、「資産は不労所得で増やす」ということ
我々日本人のメンタリティには、”きれいなお金、汚いお金”という意識がある
しかし、著者は「お金はお金、きれいも汚いもない」と看破する
私も少なからず抵抗があるものの、頭では著者の主張は極めて正論であると思う
現在のフラット化もしくはボーダレス化している世界経済においては、こうした割り切り方は今後ますます必要になるといえるだろう
本書ではこのように断じつつも、本業に情熱を注ぐことの重要性を訴えている点が白眉であると私は思う
この点において、著者が単なる理論の域で生きている人間でないことが窺い知れる
ベンジャミン・グレアムの著書タイトルにもある”賢明なる投資家”を目指す多くの方に読んでいただきたい!
熟読に値する名著である!!
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